さて今回は予定を変更して念願のウクライナ軍新型24hレーションを紹介したいと思います。以前紹介した旧型は主食が缶詰になっていますが今回紹介する新型はレトルトパックになっており、更にはメニューにボルシチが含まれています。ボルシチは旧型の紹介の時にも言及しましたがウクライナ発祥の料理なので期待が高まります。
表側のパッケージの下側には賞味期限が記載されており、これによると賞味期限は2021年12月26日となり、あまり新鮮なレーションではないです。賞味期限の長さも主食が缶詰であった旧型に比べるとレトルトパックになっているためか短くなっていることが分かります。
このレーションの裏側です。旧型とは違い取っ手は付いていません。パッケージの素材は旧型と似た硬質の素材です。
恒例のフランス軍レーションとの比較です。旧型のものよりも主食がレトルトパックのためか横に広がっているように見えますが、旧型と同じぐらいのサイズです。
では早速レーションを開封...したいところですが、実はこの話には前日談があります。
実は新型のものだと販売されていたレーションを購入すると見た目は新型ですが中身は旧型とほとんど同じもの(メニューも同じ)が来ました。パッケージもよく見ると旧型のものから取っ手を取っただけのように見えます。旧型と同じものだとは思いますが良く分かりません。
開封
では早速レーションを開封してみましょう。旧型と異なり中身がそのまま入っています。
これが主食類です。上から時計回りに鶏肉と野菜のカーシャ、豆と野菜と鶏肉の煮込み、豚肉のボルシチです。旧型の主食類は缶詰でしたが、新型ではご覧のようにレトルトパックになりました。
左からクラッカーが2袋、ライ麦パンです。ライ麦パンはどちらかというとラスクのようにカチカチになったものです。パテ類などの副食類はありませんでした。
これが付属品類です。左上から時計回りに紅茶2パック、スプーン2本、砂糖4袋です。旧型と比べるとかなり簡素化されているのが分かります。
実食
朝食
これが朝食です。開封前の写真は撮り忘れてしまいました。旧型と比べるとかなり見劣りがします。
鶏肉と野菜のカーシャですが、旧型に入っている脂っこいものとは異なり油分がなくあっさりとしています。そばの実はすりつぶされておりもっちりとした食感です。牛肉ではなく鶏肉と野菜が入っているので素朴な味わいです。
クラッカーはしけっているからなのかもしれませんがもっさりとした食感で少し甘いです。旧型のようにハチミツがあると食べやすくなりそうです。
紅茶のパックを開けたところです。これにお湯を注ぐと...
こんな感じになりました。味は普通の紅茶ですが、旧型に入っていたものと比べると香りが良くなっている気がします。
昼食
これが昼食です。色々と心配になってきました。
豆と野菜と鶏肉の煮込みは主食が缶詰のロシア軍レーションの牛肉とエンドウ豆の煮込みのような豆の濃い味が特徴ですが、牛肉ではなく鶏肉が入っているのであっさりとした豆の味わいが感じられます。
夕食
これが夕食です。一般的なボルシチのイメージとは違うものが出てきました。
豚肉のボルシチは脂っこい玉ねぎスープといった感じでこれも主食が缶詰のロシア軍レーションの牛肉とインゲン豆の煮込みのような味ですが、水分が多いためかこちらの方が味が薄いです。豚肉は底の方に少量あり満足感は少ないですが、後述するライ麦パンを浸して食べるためにスープの量が多くなっていると考えられます。
ライ麦パンは先述したようにラスク状になっているので、そのままでは非常に硬くて食べられません。そこで先程紹介した主食のボルシチに浸して柔らかくして食べる...のですが、戻すのに時間がかかる上に表面の油を吸い取って脂っこくなってしまいます。
総評
今回は念願の新型のウクライナ軍24hレーションでしたが、旧型よりもボリュームが少なくなっている上に副食類は0で味も微妙になっていました。期待値が高すぎたのも原因だと思いますが、主食が缶詰のロシア軍レーション以来の期待外れのレーションでした。
実は新型のウクライナ軍24hレーションは今回紹介したレーション以外に1種類確認しています。
こちらがもう一つの新型レーションで、旧型や今回紹介した新型と比べてボリュームや副食類の量が桁違いに多くなっていることが分かります。映像で見る限りではかなり美味しそうで、発熱材まで付いているのでロシア軍24h山岳部隊レーションのウクライナ軍版といった印象を受けます。
次回からは初紹介となるハラルMREやMCWを紹介していこうと思います。